「おさかな家 佐藤」リーズナブルで本格的なおいしいランチがいただけます☆
9月下旬の撮影時には「サンマ」「アオリイカ」「シマアジ」「グジ」などの旬の魚が並んでいました(撮影協力/新鮮激安市場!四条麩屋町店)
撮影/橋本正樹、山﨑晃治 記事協力/京都リビング新聞社
魚の動きが活発に
「夏に比べ、秋は流通する魚介の量も種類も増えますね」と教えてくれたのは、京都市中央卸売市場で水産物の卸を行う「大京魚類」の競り人、雪丸泰成(たいせい)さんです。
「夏の間は魚も暑さにバテて活動が鈍くなり、『夏枯れ』といってあまり取れなくなることも」秋に水温が下がると活発に動くようになり、漁獲量も増えるそう。
「よく動いてどんどんエサを食べるようになるので、筋肉が付き脂も乗って、おいしい魚が出回るんですよ」
サバ、アジ、カマス…脂が乗ってきます
10月中旬ごろからおいしくなる魚を雪丸さんにたずねると、サバ、アジ、カツオ、秋ザケ、カマス、サワラが主とのこと。
「青魚が多いですね。サバは主に真サバ。天然ものがオススメです。アジ、カマスも脂が乗ってきます。戻りガツオや、北海道・宮城県あたりから入荷する秋ザケはこの時期ならでは。冬にかけて獲れる寒サワラも人気ですよ」
選びたいのは〝力〞がある魚
スーパーなどで秋魚を選ぶときのポイントは。「競り人は身のプリッとした上物の魚を〝力(リキ)〞があるといいます。
体の幅が大きく、背や尾の方に厚みがありふっくらしているもの。体に対して頭が小さく見える魚がいいですね。目は黒くて澄んでいるものが新鮮です」
体にうれしい栄養素に注目を
秋魚の栄養面について話してくれたのは、京都女子大学家政学部食物栄養学科の特任教授、今井佐恵子さんです。
「注目すべきは、青魚の脂に多く含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)。動脈硬化予防やアレルギー疾患を軽減する効果などがあるとされています。秋に脂肪を蓄えた青魚は、特にこれらの含有量が多いといえます。
一般的に魚には日本人に不足しがちなビタミンDも豊富。魚以外では取りにくい栄養素で、カルシウムの吸収を助け、骨や歯を丈夫にします。
たんぱく質も多いので、筋力や認知機能が低下するフレイルの予防効果も期待できますね。ビタミンや鉄分も豊富ですよ」
各魚に含まれる主な栄養素や、それを上手に取れる調理法について今井さんに教えてもらいました。
教えてくれたのは
京都女子大学
家政学部食物栄養学科
特任教授
今井佐恵子さん
大京魚類
雪丸泰成さん