
〝滋賀愛〟あふれるクラフトビール

過去に好評だった、「滋賀の酒と和菓子」「滋賀のクラフトビールとチョコレート」といった、編集部おすすめのペアリング企画。第3弾は、地元産の日本茶と個性派スイーツの組み合わせを楽しんでみました。 撮影/三國賢一(叶 匠寿庵 寿長生の郷、Éclairer 、Pâtisserie Le Creve)ほか
「日本茶には和菓子、洋菓子にはコーヒー」という人も多いのでは。今回はそんなイメージを持つ人に、ティータイムを豊かにするペアリングを提案します。
編集部がチョイスした、個性ある3種のスイーツを県内にある3軒の茶舗に持参。「このお菓子に合うお茶を教えてください」と、お願いしました。各店舗でさまざまな日本茶に出合うとともに、奥深い世界を体感。そのスイーツとお茶のペアリングを紹介しています。自宅で味わう際に、参考にしてみませんか。


チョコレート好きにはたまらない、濃厚でなめらかなテリーヌショコラ。「叶 匠壽庵寿長生(すない)の郷」で収穫した「城州白(じょうしゅうはく)」の梅が練り込まれていて、アクセントに。カカオのほろ苦さと、甘露煮にした梅の爽やかな酸味が、重なるように口いっぱいに広がります。1本4200円。
叶 匠壽庵 寿長生の郷=大津市大石龍門4-2-1、TEL:077(546)3131。午前10時~午後5時、水休 ※上記商品は、5月~9月はオンラインショップのみの取り扱いとなります(別途送料要)


約20cmの細長いエクレアは、1本をペロリと食べられる軽やかさ。シュー生地の中には、バターが香るたっぷりの自家製カスタードクリームと、ラム酒漬けのレーズンが散りばめられています。上にはアプリコットジャムとラム酒を混ぜたソースが塗られ、つややか。ほんのり甘酸っぱさも感じられます。1本410円。
Éclairer(エクレレ)=東近江市垣見町754、TEL:0748(43)6225。午前10時~午後6時、水木休


ホテルでパティシエとして腕を磨き、「ユニークなものも好き」と話す店主。特徴は、アーモンドとカシューナッツを生の状態でくんせいし、生地にトッピングしてから焼き上げる点とか。ナッツをかみしめた瞬間に広がるスモーキーな香りと、生地の程よい甘みがマッチ。豊かな風味が楽しめます。1個330円。
Pâtisserie Le Creve(パティスリー ル・クレーヴ)=東近江市今町453-2、TEL:0748(56)1160。午前11時~午後6時30分、月木休
日本茶といっても、煎茶、ほうじ茶、玄米茶、抹茶など味も種類もバラエティー豊か。好みの組み合わせを見つけて、ティータイムを楽しんで。







大石直永さん
草津市上笠2-11-8
TEL:077(562)3424

(80g・1620円)

「チョコレートと梅の香りが前面に出ているお菓子なので、すっきりとした煎茶が合うと思います」と大石さん。「玉露やかぶせ茶など、まろやかさや甘みがあるお茶だと、さまざまな香りを持つテリーヌの味わいとズレが生じそうだから」とも。上品な味わいのこのお茶は、80℃くらいのお湯で入れると、さらに渋さが控えめに。優しく、やわらかな雰囲気のペアリングが楽しめます。

(ティーバッグ10個入り・1080円)

日本茶の品種として人気の「おくみどり」の茶葉から作られた和紅茶。すっきりとした爽やかな味わいと香りが印象的です。お茶の製造現場では、「花のような何ともいえないいい香り」が漂っているそう。「このエクレアはラムレーズンの洋酒の風味が舌の奥に広がりますね。香りのレベル感が、そろうと感じてのチョイスです」と大石さん。ソースの甘酸っぱさも和紅茶と好相性です。

吉永健治さん
甲賀市土山町大野2723
TEL:0748(67)1333

(ティーバッグ12個入り・702円)

選んだのは、刈り取った茶葉を発酵させてからばいせんするという、珍しいほうじ茶。「ひときわ高い香りと、すっきりした渋みが特徴で、当店で扱うほうじ茶の中でも、味・香りともに趣が異なる個性的なお茶です」と吉永さん。「ほうじゅんで高級感のあるラム酒の香りと、このお茶の華やかさとが相まって、マリアージュが楽しめます。後味が引き締まるところもいいと思いますよ」

(70g・864円)

一番茶を深蒸し茶にし、茎の部分(かりがね)を低温でじっくり浅いりして仕上げたお茶は、緑茶とほうじ茶の中間のような味わい。「くんせいナッツのスモーキーさに、浅いりのお茶ならではのコクがマッチ。フィナンシェのバターの香りをこのお茶の重厚なところが引き立てる…お菓子を味わったあとのひとときも楽しめるような組み合わせを発見できたと思います」(吉永さん)

中山智代さん
大津市中庄2-1-58
TEL:077(523)2335

(180g・810円)

「濃厚なチョコレートと合わせてもお茶の輪郭は揺るがず、ふわりとした和風の梅の香りにはそっと寄り添えるような…そんな〝ふくらみのある関係性〟を考えて、このお茶を選びました」と中山さん。まろやかでうまみがある茎茶、〝かりがね〟の特徴を残しつつ、浅いりしたこのお茶は、香ばしさとすっきりとした風味が両立。お菓子の甘さの余韻も堪能できるといいます。

(80g・1620円)

「比叡の香」は、滋賀の朝宮と土山の茶葉をブレンド。甘み・渋み・香りの奥行きを感じられる煎茶です。「和紅茶と合わせてもいいけれど、今回はくんせいナッツのコクが、煎茶のうまみや香りを引き立てる〝化学反応〟みたいなものが生まれたらいいなと。もともと煎茶のぱっと広がる香りは、スモーキーなものとよく合うんです。面白みのあるマリアージュになりました」(中山さん)