
1斤で何度もおいしい 食パン七変化!

学生時代、「数学を勉強して、何の役に立つの?」と思った人もいるのでは。実は数学の考え方は身の回りのさまざまな物に使われています。そんな〝身近な数学〟を集めてみました。イラスト/オカモトチアキ 記事協力/京都リビング新聞社
小学校で学ぶ算数を含む、数・量・図形などに関する教科である数学。
「数学は普段使う製品や仕組みに活用されています。ないと困る空気のようなものです」とは、京都産業大学理学部学部長の牛瀧(うしたき)文宏さん。例えば、建築物の骨組みには、三角形が重用されているそう。三角形には三辺の長さを決めると形が定まるという性質があり、変形しづらく丈夫だからなのだとか。
また、暗証番号には数学の「場合の数」の考え方が。4桁の数字で一万通り、6桁の数字で百万通りの組み合わせになり、被りづらい暗証番号が作れるのだといいます。
数学の考え方を使えば課題を解決できることも。
「例えば、リレーの選手をどう選ぶかという課題の解決策の一つが、タイムの平均値や分布を比較することです」
数学的な思考は、物事の捉え方のコツとしても役立つとか。「例えば、〝定数〟と〝変数〟。数学で定数とは値が変化しないもの、変数とは値が変化するものを指します。これを日常生活に当てはめて考えてみると、課題を解決する一助となります」。
例を挙げると、夫と喧嘩(けんか)をしてしまったときは、過去の行動を「定数」、今後の言動を「変数」と捉えます。変えられないことを悔やむより、反省を生かし、より良い対応をとることが大切だと考えるというものだそう。
その他、数学の計算が役立つ場面や、数学の考え方が活用されているものについて、牛瀧さんに教えてもらいました。


この場合、同じ値引き額にはならないといいます。
「通常価格が1000円だと、『通常価格から30%オフの20%オフ』は、1000円×0.7×0.8で560円ですが、『通常価格から50%オフ』は、1000円×0.5で500円なので、『通常価格から50%オフ』の方がお得ですね」

「この場合、通常価格から20%引きの方がお得です」と牛瀧さん。
「100円が20%オフになると、100円×0.8で80円。20円得したことに。100円の20%ポイント還元だと、その場でポイントを使えるとして100円×1.2で120円の商品が購入できる計算です。この場合、実質的な割引率は20円÷120円=0.166...となり、約17%なので、20%値引きの方がお得です」
通常価格から20%引きは、25%ポイント還元で同じとなるそう。
